業種/映画字幕・
吹き替えスタジオ
所在地/東京都
世界に類のない、
インターナショナルな和の空間
アメリカハリウド映画会社をクライアントに持つ企業のスタジオ。
空間のコンセプトは「和」。日本古来からある茶室を基本コンセプトに、自然素材をふんだんに使用し、土、石, 太陽、水、漆喰、和紙、竹、荒縄などを組み合わせ、力強さの中にも癒しの空間を持たせた。
茶室の内装
外国人の来客が多いため、ここでおもてなしが出来るように和(ジパング)を強調。
玄関を入ると土間があり、廊下は柿渋で染めた和紙を何度となく重ね合わせ強度を出しました。
四畳半の部屋に入ると、天井から太陽の光が水槽の水を透かし、琉球畳に水の揺らぎが照らし出されます。太陽の光は、このビルの屋上に太陽光を取り入れる機械を取り付け、光ファイバーでこの部屋の天井まで引き込んでいるのです。
壁は陶芸の土を使用し現場で陶芸家が土造りから始めました。親指で丹念に5層に塗りこんでいるので、1メートル四方を塗るのに8時間かけています。床の間の下からは、スリガラスを透した光がアッパーライトの役目をしています。
光る格子の前に置いてある御影石は、正座ができない外国人のためのベンチとして使用します。1.3トンもある重量のため、特殊クレーンでビルの中に運び入れました。
各スタジオにも和の素材をふんだんに使用。
どこまでも和を追求し、新しい和のカタチを生み出し、世界中どこにもない、すばらしい和空間となった。
Before / After
壁には瓦を焼く前の“生の粘土”を素材として使用し、表面の凹凸を職人の手で丁寧に仕上げることで、唯一無二の陰影と質感を生み出しています。
光を透かす障子の奥には、1,300kgの御影石を加工した特製ベンチを設置。
素材の力と静けさが調和した、深い安らぎを感じる和の空間です。
柔らかな光を透過する障子、職人技が息づく左官壁、存在感のある無垢材の柱とテーブル——。
声を録る場所でありながら、心まで整う“和のスタジオ”として新しい価値を生み出しています。
その光を背に、静かに打ち合わせが始まります。
御影石のベンチが凛と佇み、和の気配と緊張感が心地よく共存するひとときです。
作品集
Collection of worksワクワクしないと作品が生まれない。
依頼主と作り手の波長が合ったときに作品が生まれる。